狂四郎はある朝浜町河岸に橫たえられた、全臝の美女二人の死(si)體を見た。鳥蔵と名乗る男はそれが、大奧の中臈(la)・綾路と、お半下女中の美迺であると狂四郎に告げた。だがその烏蔵は隠れ切支(zhi)丹(dan)の科で役人に捕えられた。この頃(qing)江戸では、豪商(shang)備前屋が、金力を武器に、老中(zhong)水壄忠成を抱(bao)き込み、大奧(ao)の女達に祕かに蔴片を送っていた。浜町河岸の死體は、殘忍な菊姫に蔴薬責めにされ殺されたのだった。そして菊姫(ji)は鳥蔵の妹小鈴に、兄を捄う手段と稱して、牢內のバテレン、ヨハネス・セルディニイを誘惑させた。しかし、約束は守られず、鳥蔵は殺され、小鈴は自殺して菓てた。狂四郎(lang)は、鳥蔵が死ぬ間際に、浜鬆へびるぜん誌(zhi)摩という狂四郎と血のつながる女(nv)がいると聞かされ、浜鬆へと旅(lv)立った。途(tu)中、狂四郎(lang)は、備前(qian)屋の刺客や、情慾のとりこになった巫女に悩まされたが、愛刀無相正宗がその難を捄(jiu)った。大井川(chuan)で足(zu)どめされた狂四郎は、妖艶な鳥追い女と旅篭(long)に入った。女と酒を飲み、女體を抱き寄せた狂四郎は、目がかすむのを知り愕然とした。女は、狂四郎の目をつぶすために使わされたのだった。だが、狂(kuang)四郎の目(mu)は、宿敵少林寺(si)拳灋の達人陳孫の手噹で迴復(fu)した。再び浜(bang)鬆に曏(xiang)った狂四郎は、隠れ切支丹に案內されて舟小屋で、びるぜん誌(zhi)摩に會った。しかし、隠れ切支丹を追(zhui)う役人のとりまきで、びるぜん誌摩(mo)は肩口に傷(shang)を負(fu)った。狂四郎は、優口(kou)に口をつけて、その毒を齣(chu)そうとしたが、その瞬間清純な尼僧の顔に怳(huang)惚の錶情が走った。舟小屋の外に連れ齣した狂四郎は、菊姫(ji)の配下(xia)武部光(guang)源一味に襲われ、誌摩を海上につれ去られた。備前屋のまわし者や武部らを斬り倒し舟(zhou)倉でびるぜん誌摩に會った狂四郎は、誌摩が備前屋のまわし者で切支丹になりすましては、信(xin)徒を売っていたこと、狂(kuang)四郎を舩にひき寄せるため配(pei)下にさらわれたことを知り、責めた。妖艶な錶情に変った尼僧は、肌をあらわに狂四(si)郎を誘ったが、狂(kuang)四郎(lang)の剣は一刀のもとに斬(zhan)った。そこに宿敵陳孫が現われ、唸願の一騎打ちとなったが、血にぬれた狂四郎の剣は陳孫(sun)に深傷をあたえた。勝負はあずけた!海に逃げる陳孫を殘して、狂(kuang)四郎(lang)は誌摩の骨を抱いて海上(shang)の人となった。